前からロアアームの強化ブッシュをウレタンで作成してテストしていました。それと平行して開発しようとしていたのが、この噛んでしまいそうな名称のスフェリカルベアリングです。この手の部品制作を手伝って貰っているレーシングガレージのT社長曰く『ウレタンはな〜....。本当はスフェリカルベアリングがいいんんだけどな〜....。でも市販車だしな〜......。』と怪しい呟き。スフェリカルベアリングって何？と聞いてみると、レーシングカーはもちろん、航空機にも使用されている金属製のベアリングで剛性及び耐久性のアップが見込める部品です。剛性が上がる事によって路面からの入力やエネルギーをダイレクトにスプリングとショックに伝える事が出来る様になる硬そうなベアリングらしい。
ゴムブッシュをウレタン等の硬めの物に交換する事によるメリットは今までいじって来たルーテシアRSやメガーヌで十二分に分かってるんですがロアアームのブッシュを金属にして平気なの？折れたりしない？色々な事が頭を巡りましたが、どんな物なのかという好奇心には勝てず、トゥインゴはサーキット専用だしテストだけでもしてみようと自分なりの理由を無理矢理つけて作って貰いました。出来上がったのがこれです。見るからに硬そう.....。音がギコギコ出そう....。ロアアームの付け根折れないかな....。
心配は尽きませんが兎に角取付けて走ってみる事に！普通に真っすぐ走っている限り全く音とかは出ないし硬さも感じられません。蛇行してみても音はおろか硬さも感じられず、ショックの上下動がダイレクトに伝わって来ます。逆にショックが柔らかく感じられる錯覚も。これって凄いかも！ウレタンの時もショックの動きが分かったけど、スフェリカルベアリングの場合は大げさに言うとウレタンの100倍ダイレクトです。何かに例えるとするとスフェリカルの場合は海を裸足で歩いていて知らずにナマコを踏んずけてしまった感じで、ウレタンの場合はちゃんとアクアシューズを履いていた状態で踏んだ位に違います。K4GP前に富士でテストしたんですが、コーナーはもちろん、ブレーキング時なんかでも足廻りの動きがダイレクトに感じられます、自分の体を思い通りに膝を曲げながら左右に傾けて飛んで来る物を避ける感じに近い物が有ります。これは作って良かった〜ショックの作動感がここまで感じられるなんて！今だとサーキット限定ですが、耐久性のテストして販売出来ればいいなって商材です。う〜皆さんにもこのダイレクト感を感じて欲しい！